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「新しい」から「当たり前」になる環境意識

ハイブリッドカーも登場してから数年が過ぎようとしています。街中でもその姿を見ることが当たり前になってきました。そのようにして新しいものはだんだんと「自然なもの」、そして「当たり前のもの」へとかわっていきます。それが時代の流れというものです。「ハイブリッドカーであること」は確かに最先端なのですが、それもだんだん「当たり前」なことに変わってきているようです。

あまり良くない例かもしれないのですが、現代の社会では「喫煙」する場所がだんだん限られてきているといいます。これが十数年前、あるいは数十年前では、タバコはどこでも吸えました。今はクリーンであることが当たり前のオフィスですが、それこそオフィスの自分の席でタバコが据えた時代もあるのです。現在20代、あるいは30代の方はそのようなことは想像もできないのではないでしょうか。それは「タバコは限られた場所で吸う」ということが今では「当たり前」だからです。

オフィスのさまざまな場所でタバコが吸われていれば、当然その部屋の空気は悪くなります。タバコを吸わない人ですら、その煙を吸い込んでしまい、肺が汚れてしまうでしょう。タバコによって肺が汚れると、肺気腫、肺がんなどのリスクが格段に高くなるといわれています。タバコを吸っていないのにそのようなことになってしまうのは、なんとも無念です。

極端な「タバコ」の例でしたが、現代社会には「車が必要」ということは確かに事実ではありますが、それは私たち人間の都合です。自然界の動物には全く関係のないことです。まるで自然界の動植物は上記の例の「オフィスでの日喫煙者」のようではないでしょうか。自分たちの関係ないところでどんどん大気が汚れていき、地球が暖かくなっていく。そして局地の氷が融けだして海面が上昇していく。なすすべもないまま、その変化に対応していくしかないのです。「対応」できればまだいいのです。結果、すみかをなくしてしまうかもしれません。死にゆくしかないかもしれません。

そのようなことを、私たちはようやく自覚することができたのです。タバコは喫煙所で吸う。これは当たり前のことです。ガソリンは燃費の良い時に燃焼させる。これは新時代の常識であるかもしれません。「環境のため」であることは、ゆくゆくは自らの身のため、生活のためにもなることです。

今では「酸性雨」であることが当たり前になってしまったのかもしれませんが、それは実は「異常」なのです。大気は「汚れている」のではありません。私たちが「汚した」のです。その事実をどう受けとめ、どう考えるのかが個人レベルで問われています。いきなりすべての車をハイブリッドカーにすることはできませんが、少しずつ入れ替えていくだけでもいいのです。そうすれば「ハイブリッド」であることが当たり前になります。燃費が悪いことが「悪である」という不文律が生まれれば、無駄な排気ガスは確実に減るはずなのです。

そのような状況は誰かが作ってくれるようなものではありません。自らで、自分たちで進んでつくり上げるものです。それは角度を変えてみれば「モラル」とも言えます。法律ではすぐには規制できないから、そのような「モラル」を大切にするしかないのです。

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